ゴセシケラボ

合成神経細胞群塊研究所電信網分室。嘘。文庫本とか漫画とかアニメとか。あと『セブンズストーリー』。

ニチアサの話

このブログはスマホで書いてるんだけど、世代的に文字入力はキーボード派でフリック入力は苦手。という事で長文を書く時は外付けのキーボードを使ってて。
今回、そろそろ久しぶりに更新するかぁと思って折り畳み式の外付けキーボードを広げたら、うんともすんとも言いやしない。完全にバッテリー切れで充電するのも忘れてた。Bluetooth接続も外れてたし。まあ『セブスト』終わっちゃったし、そんなもんだよ。
とはいえ、そんな開店休業状態でもちらちら覗きに来てくれるお客さんがいらっしゃるのが少々不思議。『セブスト』以外の何かを期待してるんだろうか。となるとさすがに月イチ更新はまずいかな。なんとかしないとなあ。

それはそれとして。
ここ二年ばかりのニチアサ感想をまとめてドドン。

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『トロキュア』
ひと言で言って「異色」、異端のプリキュアだった。たぶんプリキュアの皮を被ってただけで、中身は何か別種のキッズアニメだったんだろうな。
オープニングアニメが印象的だったなあ。敵も味方も一緒に歌い踊ってるワチャワチャ感が、シリーズの垣根を飛び越え『おジャ魔女』のあたりまで時間を巻き戻した感じで。
あと「異色」という点ではヌメリーさんも目が離せなかった。肌が紫色で口を開くと中が黄色という配色は、見ててなんかハラハラしちゃって。
最終回で主人公が犬のウンコ踏んでたけど、あれはきっと「人間なんてしょせん、御飯(ママ)喰って糞(ババ)をひり出す糞袋にすぎない」という意味を含ませた、食育がテーマとなる次のプリキュアへのバトンだったんだと思う。ところでこの「ママ喰ってババ」のフレーズ、原典は一休禅師だと思ってたんだけど、改めて確認してみたらなんかよく似た名言と混同してたっぽい。え、じゃあ誰の名言なの?

『シャリキュア』
『トロ』が切り開いて突き進んだ新しい航路から既定の航路に戻すという役割も担ってたと思うんだけど、それにしてはいろいろと詰めが甘かった印象。
個人的には、おいしーなタウンを睥睨するあの巨大な招き猫の扱いが気になった。
そもそもプリキュア的には、舞台となる街に特徴的なランドマークがあったらそこで重要なエピソードが絡んでくるのが定石で。高い建物とか湖ならバトルも映えるし。
だというのに『シャリ』ではあの招き猫をずーっと放置してて、それがすげえ違和感で。最終回を経た今なら放置してた理由もなんとなくわかるけど、でも途中でちょっとくらいは触れといてもよかったのでは?
あとマリちゃん。もう古参のファンしかわからないけど、ニチアサ的には忌み名じゃないですかローズマリーってw それに加えて、『シャリ』が始まったあたりのアニメで「主人公を教え導く先輩・指導者的立場のオネエキャラ」が劇中で命を落とすパターンが連続してて。『MUTEKING THE Dancing HERO』と『ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド』。
なのでマリちゃんにも何か不穏なものを感じて、でもプリキュア的に主要キャラが落命して退場はあり得ないから、となるとやはり闇堕ちしてラスボス化かなあとか。まあ結局、杞憂だったんですけどね。
ブラペも全体的に扱いが雑だったよなあ。だいたいブラックペッパーってネーミングが雑だし略し方も雑。そしてこのキャラも今にして思えば、次作に登場する男子プリキュアのための地ならし、パイロットフィッシュだったのかなあと。

『ひろキュア』
二十周年で原点回帰。しかし新機軸へのチャレンジも忘れない。その意気や良し。
でも、なんだろう、昨今のアニメで「“ヒーロー”をメインテーマに据えます!」ってされると、なんかちょっとこじらせたややこしい方向に行っちゃわないか不安。主役が途中でヒーローやめるとか言い出したりしない?
とりあえず今のところは順当な滑り出し。今後、男子キュアとか成人キュアがどんな感じに合流してくるのか、どう扱われるのか、そこに注目。

でもって『プリキュア』といえば『零號琴』。
まばゆく鋭く磨きあげられた美意識と、奇想に奇想を重ねた重層の物語をもって鳴る飛浩隆作品。そんな言葉(コトノハ)の大伽藍のど真ん中、真柱に『プリキュア』が据えられてるとか嘘でしょマジかって感じで。てか読み進めていけば『プリキュア』だけじゃなくあれもこれもそれも盛り込んで、結果超壮大な二次創作。こんなの許されるのか。

ついでに劇場版『プリキュアオールスターズF』。
この「F」の意味についていろいろ取りざたされてるけど、こんなもん決まってるだろ『ガッチャマンF』のFだよ。ファイターのF!

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『ゼンカイ』
もう記憶もだいぶ曖昧になってるんだけど、そんな状態でも『ゼンカイ』はほぼ完璧なスーパー戦隊だったと断言できる。物語もキャラもピカイチ。特にステイシー。あそこまでガッツリ物語の縦軸になるなんて。あとゾックスも凄かった。具現化系の念能力でも、「少女マンガに出てくるイケメン」をあのレベルで実体化させるの無理だよ?

『ドンブラ』
一番最初に「暴太郎戦隊」て単語を見た時「ぼうたろうせんたい」かと思って、『ナニワ金融道』の肉欲棒太郎が頭をよぎってヤバかった。
そのあと、どんな戦隊、どんなお話なのかって情報を読みながら「ははーん、この『ドンブラ』、たぶん戦隊の系統樹的に『アキバレンジャー』と同じ枝から生えてるな?」と予想したんだけど。
まさか『アキバ』より『ドンブラ』の方が太くて、下手したら幹を倒しかねないほどぶっとい枝に成長するとは。とにもかくにも、戦隊ものの約束事をほぼ全部チャラにしたところから組み直すとか、なんでそんな事しちゃったの?としか。
いや大きなお友達はいいよ。でも、ちびっこは『ドンブラ』が初めて触れる戦隊なんだよ? これが戦隊の源体験になっちゃうのはちょっとひどくない? 普通の戦隊じゃ満足できなくなってるかもよ?
あとネトフリかHuluで『ドンブラ』season2が始まったりはしないの?

『キンオー』
まだ始まってないからなんとも言えないけど、でもきっと『シャリ』と同じく、前作が逸脱した軌道を規定のコースに戻す役割の王道戦隊のはず。
でも、キャラの設定とか配置を見るに、なんか不穏なんだよなあ。やっぱあるんだろうなあ、どんでん返しとか大きな仕掛けが。

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『セイバー』
結局、最後までライダーに思えなかった。
でも例のツイートはめちゃくちゃ面白かった。ツイ主が公園にいたら子供たちが『セイバー』ごっこを始めて、子供二人が向かい合って「なぜだー、なぜだぁー」って叫びながらお互い剣で斬り合って。んで最後は二人同時に必殺技放って「うわぁー」って一緒に地面に倒れ込んでたっていうツイート。いっや解像度高っけえなぁ子供たちw もしかしたら創作かもしれんけど、面白いから良し。

『リバイス
始まった当初は面白く見れてたんだけど、ねえ。
個人の感想だけど、いろいろ引っ張りすぎだったと思う。
例えば牛島家。序盤で牛島家が怪しいよって言い出しておいて、その正体が明らかになるまでがけっこうかかって。いやそんなに時間かけたら牛島家への興味は薄れちゃうって。
ヒロミッチも、どうせ生きてるんだからさっさと戻ってきなさいよって思ったし。この引き伸ばし関連は大二が一番割りを食ってたよな。え、まだ兄弟ゲンカするの?とか、ここへ来てカゲロウ蒸し返すの?とか。
引っ張って良かったのは赤石長官ぐらいだったよ。赤石長官、引っ張って引っ張って噛(シガ)んで噛んで、まだ味がしたし。
あとは、誰でもライダーにすれば良しみたいなノリは、やっぱちょっと違うと思う。現場のノリとかライブ感みたいなものを脚本にフィードバックするのはいいけど、さすがに節度をわきまえないとねえ。スピンオフも多すぎ。

『ギーツ』
もう序盤の段階でデザグラの茶番感がすごかったので、ここへ来て「実はライダーリアリティショーでした」って言われても、「……でしょうね」ぐらいしか言葉が出てこない。
まあ今のライダーは世代とか年号とかメディア的にメタな視点を物語に組み込むのが好きみたいだから、リアリティショーって言い出してもそれほど違和感はない。けど、「ジャマトから世界を救う」っていうお題目が完全に嘘っぱちだった点は何かしらフォローが必要な気がする。一般人にもライダーにも被害者出てるんだし。
でもデザグラの運営とオーディエンスが未来人ってのは、なんかすんなり受け入れられたなあ。石ノ森作品にはタイムトラベルとか未来人よく出てくる印象あるからか。
しかし未来人が相手となると、物語の決着がどういう感じになるのか予想しづらいな。全部リセットして新しい世界線が生まれるのか、それとも伏線を綺麗に回収して終わりが始まりに繋がる円環の理になるのか。

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ああ目がかゆい。鼻もかゆい。