ゴセシケラボ

合成神経細胞群塊研究所電信網分室。嘘。文庫本とか漫画とかアニメとか。あと『セブンズストーリー』。

マンガの話

唐突ですが。
こないだ『プラネットガール』の第三巻が出たんですよ。
もうびっくりしちゃってね。
だってもう正直、諦めてたから。第一巻から二巻は順調に出たけど、……ねえ? 昨今じゃあ「続きは紙じゃ出ません」とか「そもそも続きが出ません」とかちょいちょいある話じゃないですか。
だからもう第三巻が出るって聞いて、うわああああってなって。三巻が出るのは嬉しいんだけど、あれ待てよ?って。
「俺、引っ越しの時に『プラネットガール』新居に持ってきてたっけ?」って。
言うてマンガも文庫も結構置いてきて処分しちゃってるんですよ。これはさすがにもう読まねえな、とか。これはメジャーな作品だからどうしても読み返したくなったらなんとか入手できるだろ、とか。そういう雑な判断基準で仕分けしてたから、続刊を諦めてた『プラガ』は置いてきてる可能性がなくはない、ないどころか非常に高い。
うっわーこれ確認しようと思ったらクローゼットの中のマンガ山を端から崩してかないとわかんねえぞ、しかも全部の山ひっくり返して結局『プラガ』持ってきてないとなったらどーすんだ?三巻と合わせて前の巻も買うの?みたいな感じでちょっと悩んでたんですよ。
で。
それはそれとして『ブラックラグーン』の最新巻もそろそろ出るから、その前の巻をおさらいしとく必要があって。さすがに『ブラクラ』はクローゼットのどのへんにあるか把握してるので、そのあたりの山を崩して『ブラクラ』をサルベージ。
したら。
崩したマンガ山の中から
『プラガ』の一、二巻が「コンニチワー」って。
うわあああああああああああああああああああ早速『ブラクラ』十三巻と『プラガ』三巻買ってきまぁぁぁあぁぁす!! あと『ブラクラ』スピンオフの『掃除屋ソーヤー』七巻も買いまぁす!

まあこんな事言うてますけどね。
『プラガ』、諸手を上げて全肯定できるのかって言うとそうでもなくて。ロケット開発とか『航空宇宙軍史』とかも好きなSF脳なので、『プラガ』の重要な柱である「惑星間の行き来」の解釈がなかなかに飲み込みづらくて。
お話の導入部が「未知の惑星へ行った宇宙船の一部が地球で見つかる」というものなんだけど、もうそこで「えっ?それ有りなの?距離とか軌道とかだいぶ無茶な事になってない?」てなるんですよ。しかもその後「民間の業者が個人レベルでその惑星を目指す」てなるから、「……それはスカイラーク号くらい持ってこないと無理じゃないかなあ?」てなって。んで、やっぱそのへんがアレだったのか、三巻ではわりといきなりワームホールの存在が明示されて。デスヨネー
そんなわけで『プラガ』、近未来日本のロケット職人系ハードSFというよりは、SF黎明期の手作り宇宙船スペオペくらいのリアリティラインにマインドセットして楽しんでおります。

でもって『ブラクラ』十三巻。
小説やマンガなど創作物(フィクション)のキャラクターに対して「あざとい」て感じる事はあんまりないんですけど。
さすがにルマジュールはあざと過ぎねえか。
レヴィよりちょっと小柄で年下らしく、レヴィに懐いて「姐さん」呼び。腕っ節の強さと銃の腕前は申し分なく。日本の懐メロが好きで、背中に派手な刺青(モンモン)背負ってて、実は日本人で。特に懐メロのチョイスがもう昭和の生き残りを狙い撃ちしてんのかって感じで、ああそうさ見事にヘッドショット決められましたとさ。ルマジュールあざとい。あざと過ぎて火傷するみたいだ。……こんだけあざとくて、二つ三つエピソードをこなしたところでハイ!じゃあこれで退場!みたいな損な役回りだったらやだよ俺。
あとバニーガールユニバース。
オチがシスター・ヨランダでなくて本当によかった。

そういえば以前に買ったマンガの感想まだ書いてなかったっけ。どうしても吐き出しておきたい感想(ヤツ)だけサクサク挙げてくかあ。

ドリフターズ』七巻
現地ののらくろ兵団が本格参戦。イヌネコ獣人が小銃ぶっ放してる絵面を見てると、『Cat Shit One』のパッキーあたりがドリフ側に加わるのも面白そうだな、などと思う。

『怪異と乙女と神隠し』六巻
この巻は“猫の王”編のエピローグを経て次の新章への繋ぎがメインながら、浴衣に水着に見どころは充分。てかアニメ化ですよアニメ化。ファイルーズさんは少年やらギャルやらプリキュアやらいろいろいけるけど、大柄爆乳の恵体キャラは菫子が初かな? どういう感じで来るのか期待大。

『カムヤライド』九巻
一巻丸まる敵味方入り乱れての多人数バトル。
久正人作品のバトルは、「それが勝利の鍵か!」「あれ伏線だったの!?」的に劇中のあれやこれやを使い倒す徹底的な理詰めで勝ちを拾うので、「そう来たかァ〜」の裏をかかれた感が実に爽快。
しかし表紙カバーで、三人の戦士(ヒーロー)に混じって参戦のノツチ師匠が凄いなw フィジカル的にはただの人間なのに、調薬の知識だけで人外の敵と渡り合って。だけど見た目はほぼ悪役(ヴィラン)w 今回タケゥチも頑張ってたので、次巻のカバーには出してあげてください(さすがにモブ顔すぎるか?)

あと『ミラーマン2D』四巻も。
こちらは探偵ものとして、理詰めの要素が謎解きにも遺憾なく活かされてて良し。もちろんバトルも絶好調なんだけど、主人公側と敵勢力との戦力差が開き始めててなかなかスリリング。そろそろ主人公側にテコ入れあるかな?

『俺の初恋の人が兄とフラグを立てまくってつらい』一巻
最近はネットでマンガの情報を拾うことも多くて。主に旧Twitter。で、このマンガもその一つ。
弊ブログに長くお付き合いいただけてる方なら既にご承知でしょうが、私、自分のツボにグッとくるフレーズがめちゃくちゃ好きなんですよ。よくある普通の言い回しじゃなくて、あえて大上段に振りかぶってみたり。あるいは、斜め上とかストライクゾーン外とか物凄い角度からど真ん中にズバンと斬り込んでくるとか。妙に味があって、あとからジワジワくるとか。そういうフレーズ。
で、このマンガもそんな感じで俺によく効くフレーズに一目惚れ。
主人公の少女が転校初日の自己紹介中にちょいとやらかすシーンでの、クラスメイトのひと言。
「あの子すごいきれいだけど……なんかあのヤバくない? 動物園で虎見たときと同じ鳥肌立つんだけど」
はい勝ちwはい優勝w「虎 見 た と き と 同 じ 鳥 肌」! こんなん俺の大好物に決まってんじゃん!w
加えて同じコマで「勘のいいクラスメイトがいますね」って作者のツッコミも入ってるんだけど、いやそのモブも作者(アンタ)の手の内でしょうが!w
かようにこのマンガ、全編にわたってキレもコクもある極上の言ノ葉がミッチミチに詰まってて最高。もちろんそれだけじゃなくて、主要キャラ四名のうち三名がガタイのいい美麗なセミマッチョかフルマッチョ。アップでもロングでもバストショットでもキャラの圧がやたら強い。
推せるぜ、このマンガ。
ところでこのマンガ、タイトル長いから略したいんだけど、どこをどう切り取ればいいのか未だに思いつかない。公式で略称決めてくれないかな。

『龍子』一巻も買ってた。
これも旧Twitterでアンテナに引っかかったマンガ。いや、マンガじゃなくて劇画というべきか。
令和に昭和の無国籍映画感を引っ提げて海外から逆輸入とか、いやあマンガって面白えなあ。