ゴセシケラボ

合成神経細胞群塊研究所電信網分室。嘘。文庫本とか漫画とかアニメとか。あと『セブンズストーリー』。

ニチアサの話

『ギーツ』
面白かった。ここしばらくのライダーシリーズの中ではダントツに楽しめた。でも、三月頃に書いてた『ギーツ』の感想を今読むと、なんか地味に辛辣なこと言ってるな俺。この頃は自分で思ってた以上に疲れてたり荒んだ精神状態だったんかなあ。
『ギーツ』が楽しめた要因を考えると、浮世英寿の言動が主旨一貫してブレてなかった、てのが一番のような気がする。
ただ、その「ブレない」が「完璧」寄りにチューニングしてあったせいで、物語の序盤から既に最強のヒーローとして、地に足がついてないというか現実の人間ぽくない存在だったとも言える。
まあそれはそれで英寿のキャラ付けとして正解だったんだろうな。何時なんどきでもスターオブザスターズオブザスターズとして、完全に浮世離れしたカッコよさを貫き通してて。
終盤、袮音やツムリを傍らにおいた英寿が壁に背を預けて佇むシーンが多いけど、これもファッション誌のグラビア並みに絵になってたからなあw
そして英寿がブレなかったぶん、景和と道長が迷走させられてw お疲れー。
でも、景和の姉ちゃんは返ってきたんだから、ミッチーの友人も返ってきても良かったような気もするけど、それはやっぱり蛇足なのかな。
うん。
終わりが始まりを模倣して、円環の理が綺麗に繋がる最終回ではあったんだけど。
でもやっぱ気になる事はいろいろあるな。
デザグラ運営が消えたのにツムリは残ってる……ってのはまあなんとなくわかるが、ジーンとキューンがわからん。世界は英寿によって作り変えられたけど、まだ未来から干渉できるって事? キューンはまた正体を隠して袮音に近づいてるのか、それとも袮音も承知のうえ? そもそも景和や道長、ウィンたち元仮面ライダーズにはデザグラの記憶が残ってるのか? 五十鈴大智がジャマトと一緒にいるから、こいつは間違いなくデザグラのこと憶えてるはず。
てかジャマトは消えてろよ!デザグラの負の遺産なんだからさ!!w

『ガッチャード』
お話の方は始まってみないとなんとも言えないからなんも言わない。
でも、とりあえず基本フォームのスチームホッパーが、触角とかトンガリ耳とかゴーグルとかマフラーとか、シルエットがなんとなく強化外骨格・零っぽくて親近感がある。期待値は高まる。

『キンオー』
前作の『ドンブラ』がアレだったから次は王道のお話になるんでしょ?と予想してたら、あに図らんや『ドンブラ』並みに規格外の拵えだった。
戦隊シリーズの歴史も長いけど、現代の日本が舞台じゃない戦隊はこれが初? まあ確かに子供たちにしてみれば、テレビの中の戦隊が自分の生活環境と地続きかどうかなんて関係ないもんな。
撮影方法が根本から一新されてロケ場所とか天候に影響受けにくくなったと同時に、季節ごとのお約束からも解放されたっぽい? 今のところあった季節系の行事って、夏祭りくらいだし。でも今後のハロウィンとクリスマス、お正月は外せないだろうな。
戦隊結成やバグナラクとの関係性にじっくり時間をかけた前半から、後半へ。宇宙編は、一見するといつも通り侵略者を追い返すお話になりそうだけど、まだラクレスが残ってるからなあ。どうなるかなあ。

『ひろキュア』
なかなか厳しい。
脚本的な部分でアレなのが、もうなんともかんとも。
個人的に一番気になるのが、悪役側の描写をばっさり切り捨ててるところ。
どうせ子供向けなんだから悪役側のお話は最低限でいいと割り切って、結果「目的がフワッとした、プリキュアに嫌がらせをするためだけの存在」にしちゃったのかもしれないけど。それでいいのか。悪役側の事情とか関係性が薄っぺらいと、ヒーローの活躍や葛藤にも厚みが出てこないと思うんだけどなあ。歴代の悪役はそりゃあ魅力的、というか面白かったですよ。例えばミノトンとキントレスキーを比べてみてくださいよ(アマリカワラナイノデハ?)
これから後半戦で悪役側のドラマを描いて一気に巻き返すつもりなのかもしれないけど、それ、ポッと出のラスボスがアンダーグ帝国の窮状を口頭で訴えてヨヨさんが乾坤一擲の解決策を提示してプリキュアが実行してハイ解決!みたいにならないといいけどな。劇場版ならそれもいいけどさ。
あとヨヨさんがラスボスとかw
いや。
最後までフワッとしたままの可能性もあるのか……。

感想の話

佐藤賢一『チャンバラ』
久々に買ったハードカバー。佐藤賢一宮本武蔵を描くとか、そんなん文庫化されるまで待ってられるか。
めちゃくちゃ面白かった。
ただ、「殺気を相手に向けて飛ばしてフェイントにする」というのはまあ現実の剣術でもありそうな話だけど、「物理的な威力の“気”をぶつけて人を吹っ飛ばす」と来たらそれはさすがにマンガのリアリティライン。ムサシ絶体絶命の瞬間に“時淀み”も起きるので、中盤以降の脳内映像はほぼ『衛府の七忍』だった。ざまたれが。

月村了衛『機龍警察 未亡旅団』
面白かった。
「警察✕パワードスーツ✕国際犯罪」という異形の方程式から算出される骨太のエンターテインメントは今作も絶好調。ネトフリは『機龍警察』シリーズをドラマ化すべき。
で。
この『未亡旅団』のひとつ前のお話が『暗黒市場』なんだけど。
『暗黒市場』で主人公を務めるのが、金髪碧眼のイケメンロシア人、ユーリ・オズノフ。セブスト脳の持ち主としては、あの二人がフュージョンしたのかと思わずにはいられなくて。
さらにこの『暗黒市場』、ユーリ・オズノフがフィジカル、メンタル両面でがっつり虐め抜かれるお話なので、まあ確かにイケメンにはそういう方面の需要があるよねえという主旨のネタを前のスマホにメモっておいたんだけど。もうサルベージできねえしなあ。

『ロボット・アップライジング』
創元のアンソロジー。AIロボット反乱SF傑作選。
「AI」に「反乱」とついてるのがミソで、ほとんどの作品で人間はひどい目にあっている。最高。

ディアナ・レイバーン『暗殺者たちに口紅を』
面白かった。
暗殺組織〈美術館〉のバックボーンはいかにもありそうなリアリティだし、主人公たちの造形も魅力的。毎度おなじみの感想でお恥ずかしいけれど、映画とかドラマの原作によさそう。

S・J・ローザン『その罪は描けない』
〈リディア&ビル〉シリーズ最新作。
面白かった。
今回は現代美術業界が舞台で、登場人物のほとんどがエキセントリックというかヤベえ奴ばかり。お話の展開も面白いし、連続殺人事件ではあるけれど陰惨な描写も少なく……いや少ないかホントに? まあそのへんはともかく読後感はホッと心休まる感じ。

ドン・ウィンズロウ『陽炎の市(まち)』
三部作ものの第二部。
面白かった。
命懸けの逃避行で心身をすり減らす主人公一行。しかし追手の側にも不協和音が生じており、やがて事態は大きく展開し……。
というわけで今作も迸るウィンズロウ節。先を読ませない展開に巧みな描写、映画の都ハリウッドで現実と虚構が交錯し、最終段はほとんど神話めいていて圧巻。
ウィンズロウは次巻の三部作完結をもって作家を引退するとの事だけど、いやいやそう簡単にやめられるものじゃないのでは。

『暗鬼夜行』と『息吹』は、まだ未読。
マンガの感想もまたおいおい。

新刊の話

てか先月の頭の事なんだけど。
血界戦線』の最新巻が出てるんだよねーと新宿駅から紀伊國屋書店を目指して地下道を歩いていたら。
ふと気がついたら伊勢丹のあたりにいて。紀伊國屋はとうに通り過ぎている。
あれっマジか、そりゃ確かにぼんやり考え事しながら歩いてたけどその程度で、さんざん歩き慣れた紀伊國屋への道を間違うほど呆けたのか俺は?とか思いながら引き返す。
すると。
地下道から紀伊國屋に通じる通路が見つからない。
えぇっ!?てかなり狼狽えながら丹念に探すと。
紀伊國屋への通路が、なにやら工事中という事で封鎖されていた。
で、その封鎖の仕方がさあ、例えばカラーコーンとか柵を置いて立入禁止にする程度なら分かりやすいものを、わざわざ通路の端から端まで壁材をきっちり嵌め込んでの完全封鎖。さらにその壁材に「通路内の店舗は営業中です」的なポスターを何枚も貼ってるから、地下通路の壁と完全に同化する見事なカモフラ。
いやこれ分っかんねえよ!利用者にとって一番必要な「ここに通路があるけど今は通れませんよ」っていう情報が埋もれちゃってるじゃん!なんでこんな封鎖の仕方なのかなあ。

それから一ヶ月強。
紀伊國屋に行くたび通路封鎖トラップに引っかかってたけど、ようやく学習して紀伊國屋の手前で地上に出るクセがつきました。今の時期は地上(ウエ)に出るとクソ暑いんだよ畜生。

てなワケで最近買った本を列挙。
まずは小説から。つっても買っただけでまだ未読のやつもあるけど。
佐藤賢一『チャンバラ』。これはハードカバー。
あとは文庫。
月村了衛『機龍警察 未亡旅団』
もいっちょ月村了衛『暗鬼夜行』
創元のアンソロジー『ロボット・アップライジング』
ドン・ウィンズロウ『陽炎の市(まち)』
ディアナ・レイバーン『暗殺者たちに口紅を』
S・J・ローザン『その罪は描けない』
テッド・チャン『息吹』

そして漫画。
鮫島圓『無名の剣 中国幻想選』
内藤泰弘血界戦線 Beat 3 Peat』第一巻
ぬじま『怪異と乙女と神隠し』第六巻
久正人『カムヤライド』第九巻
端野洋子『俺の初恋の人が兄とフラグを立てまくってつらい』第一巻
やませちか『宝石商のメイド』第四巻
大野ツトム『騎士団長のエルフさんだって乙女がしたい』第一巻
柴田真秋『WEAPONS&WARRIORS 武器と戦士たち』第三巻
西川魯介『裏の家の魔女先生』第四巻
平野耕太ドリフターズ』第七巻
渋谷圭一郎『瑠璃の宝石』第四巻

あれ?このペースで本買ってたら、新しい部屋もあっという間に本の山に埋もれるな?
本の感想についてはまた個別においおい。

何から伝えればいいのか分からないまま時は流れて

浮かんでは消えていく ありふれた言葉だけ

というわけでスマホの機種変更はなんとか無事に完了。
“なんとか”と前置きがついてるのは、前のスマホが実は結構ヤバい状況だったらしく、ショップ行って「こんな感じなんですけど」って店員さんに見てもらったら、電源入れてもすぐ落ちたりして(……あーこれは……)みたいな顔されちゃって。そのあと新しいスマホ決めてデータ移行をおまかせしたんだけど、それもなかなか難航したそうで。

でもまあそれはさておきグッと新しくなりましたよスマホ。急な話ではあったけど、事前にカタログは入手して、次はこれがいいかなーこっちにしようかなー?とか一応候補は決めていったんだけど、候補とは全然違う機種を店員さんに勧められて、あぁーまあそんなんもいいかーと思って急遽路線変更。
前のスマホは『セブスト』のサ始より前の機種だったから5インチ台の大きさで、しかも画面の上下にカメラとかスピーカーを配置するスペースがあったから画面はかなり小さめで。
それがいきなり最新のトレンド、本体6インチ超えのフル画面になったもんで、感覚的には画面がこれまでの倍ぐらいでかく見える。
あと重い。でかいからクッソ重い。スマホあるある的なやつで「仰向けに寝てスマホいじってたらうっかり顔に落としちゃう」をやったら、鼻が折れるか額を割りそう。少なくとも眼鏡の上には絶対落とせない。
それにね、これ言うと機種を特定されそうだけどまあ別にいいか、背面のカメラがこれまたクソでかくて、さらにそのカメラを保護するためのキャップも付属するからそれをつけるともうやたらめったら邪魔。ウルトラ邪魔。俺、写真とか全然撮んないからそもそもカメラ要らないのに。
あーそうだ、充電規格がType-Cなんだよなあ。前のスマホはmicro USBだったから、今までずっと使ってた充電器が使えない。まあmicro USBは端子の裏表があったからスマホに差し込むときちょっと面倒くさかったけど、Type-Cは裏表ないからそのへんは便利。ちょっとだけ便利。

てなわけで新スマホ、ハードウェア面はそんな感じで概ね満足。
ソフトの方もほぼほぼ問題ないんだけど、ちょっとした文章を入力できるメモ帳みたいな機能とかアプリがついてないっぽいのは困った。そういうのって普通デフォルトでついてるもんじゃない? でもどこをどう探しても見つからなくて。
例えばこのブログの文章なんかはまずメモ帳に下書きを溜めておいて、さて記事に上げようって時に清書して、というクセがついちゃってるので、メモ帳がないと微妙に不便。しょうがないので適当なメモ帳アプリを改めてダウンロードしましたよ、ええ。
なので、前のスマホに書き溜めていた日記のネタとかデータ移行できてないんだよなあ。できればサルベージしたいけど、でももう前のスマホは、バッテリーが発火したりしそうだから充電もしたくないしなあ。あーあ。
しかも、新しいスマホの環境なのかメモ帳アプリの問題なのか、文字入力がやりにくい。特に愛用の外付けキーボードで入力しようとすると操作感が以前と微妙に違ってて、ふとしたはずみに入力間違えて修正しようとしたらさらに間違ってリカバリーがクソ面倒くさい。なので、機種変はうまくいったのにブログの更新が今まで遅れたのは文章入力に慣れる時間が必要だったからです。たぶん。

性能はいい。めっちゃいい。さすがは新しいスマホ。画面はきれいでストレージも大容量。
こうなると、このハイスペックを上限まで活用するような美麗グラフィックの最新ゲームアプリとか遊んでみたくなる。でもまあ今は「これっ!」て感じに惹かれるアプリも見当たらないし、まずは『エレクトリアコード』を高画質で楽しむとしよう。
前のスマホでは『エレコド』は低画質モードにして、さらに何回かバトルしたらしばらく休ませて粗熱をとらないといけなかったけど、新スマホは高画質でバリバリ連続稼働できる!すげえ!でもあんまり無理させるとまたバッテリー膨れるからやっぱ適度に粗熱とらないとね。

あと、Twitterの話。
Twitterをしっかり活用した事はなくて、チラッと触った程度。とはいえインターネット歴は無駄に長いので、なにしろ「ヒウイヒッヒー」で盛り上がってた頃を覚えてるくらい。
で、なんでTwitter使わなかったかって言うと当時でさえ不具合と謎の仕様変更が頻出してて、「もしかしてTwitterってまだベータ版なのでは……?」という疑問を抱いたため。ベータなら不具合もしょうがないけど、でも俺完成版を使いたいんで今はいいですやめときますって感じで。

……未だにベータ版みたいですね。先見の明があった。運点に1加算。

赤色状況(ステイタス・レッド)

昨日気づいたんだけど、今使ってるスマホの背面が微妙に膨れてて、たぶんバッテリーがヤバい事になってるので急遽機種変更します。
きょうび機種変のひとつやふたつ何の問題もないと思うけど、万が一データ飛んだとかでこのブログにログインできなくなったらこれが最後の更新。

では行ってきます。

とりあえずそういうふうに笑ってるのは

どうしたらいいかさえ もうわかってないから

というわけで引っ越ししました。
経緯をざっと説明。

それまで住んでたアパートが建物の老朽化でヤバいから、取り壊すんで出てってくれと大家から言われたのが今年の初め。
出ていけと言われりゃ出てくしかないが、今いる街にはそれなりに長く住んでるんで今さらガラッと生活環境が変わるのは嫌だなあという理由で、なるべく近場で新居を探して。

そしたら、前の部屋と同じ町内に、家賃も間取りもほぼ同じ部屋が見つかって、さっそくそこを押さえたのが二月。

・前の部屋の退去期限は五月の末までで、その五月までの家賃は免除

・不用品は部屋にそのまま置いていけば処分してくれる

・新居はちょこっとリフォームするので入居できるのは三月の半ば以降

・前の部屋から新居までは歩いて数分

とまあこのへんの条件を考慮した結果、まず新居の契約を済ませ、あとは退去期限のぎりぎりまで時間をかけて、引っ越し業者を使わず自分ひとりだけで荷物を運ぶという引っ越しを選択。
業者に頼むと、
荷物の運び出し→退去の手続き→移動→運び込み→荷物をほどいて新生活の準備
と、これだけの作業を一日で済ませないといけなくて非常に大変。だったら、日常生活を普通に過ごしつつ空いた時間に引っ越しを進める方が楽かなあと。

とにかくマンガと文庫本が山ほど、本ッ当~に山ほどあって。本以外にもゲームとかCDとか。
その大量のブツを整理するためにはそれなりに広い空間が必要なんだけど、その空間を捻出するためには今使ってる生活必需品を先に新居に送って隙間を広げなきゃいけないという逼迫した状況。今、俺の部屋の映像としてゴミ屋敷を想像しましたか? それで合ってる。

まあ生活必需品の運び込みについては、自分一人で動かせないような大きな家具や家電は買わないようにしてたので、それほど問題なく短期間で完了。冷蔵庫だけは一人用とはいえそれなりの大きさで、こいつを一人で運ぶのはさすがに無理だったんで、もうかなり古い奴だしそのまま置いていって、もっと小さいタイプに買い換え。

てなわけで、三月の末からは新居での新生活を始めつつ、前の部屋では本の山を端から崩しては整理するという日々。要らないものはよけて積み直して、要るものはレジ袋に入れて新居に運ぶ。
それを毎日二、三回。休日は四回以上を目処に。
いや、やろうと思えば一日のうちにもっと往復できるけど、なにせ普通の住宅街で子供たちの通学路だったりもするので、あんまりうろうろしすぎると「レジ袋おじさん」で通報されて不審者事案になりかねないのでそこは抑えて。
「レジ袋おじさん」はさておき、布団とか家電を運ぶ時はさすがに人目が気になったんで深夜とか早朝にこそこそ運んだんだけど、いやむしろこの時間帯の方がヤバさが増してて警察に見つかったら職務質問待ったなしだったよなあ。見つからなくて本当によかった。

しかし出てきたね。いろいろ。「うわ、こんなん持ってたんだ俺」とか「あーっ、あったあった買ってた買ってた」みたいな代物がぞろぞろ。
一番ヤバかったのは、本の山の向こう側からポプルスの段ボール箱が二箱出てきた時。いや、そういうブツがあるのは覚えてたけど、あらためて現物を目にして、中身はなんだったんだっけ?て確認してみたらいやもうホント黒歴史で。
それでもしょうがないからそのポプルスを新居に運び込むんだけど、これまたド深夜にクソ重たい段ボール箱をえっちらおっちらと。いやあ、あのとき職質されてたらいろいろヤバかっただろうな。

新居の方もまた大変。一日のうちに二、三十冊の本が運び込まれて、あっという間に足の踏み場がなくなっていくので、しょうがない、もうとりあえずでクローゼットにバンバン詰め込んで。あるいはマンガでいっぱいのクローゼット。
いやマンガはそれでいいとして文庫本はどうすんの?って話で。こっちは前の部屋からサルベージしたカラーボックスをズラッと並べて、そこへバンバン詰め込んで。いち、にぃ、さん……おい、カラーボックス五個もあるぞ多すぎるだろ。とか言いつつ、その多すぎるカラーボックスが文庫本でパンパンなんだけど。怖っ。

そんでもって、どうせ自炊とかしないからと割り切って、キッチンの棚にはゲームとかCD詰め込んで。鍋とかフライパンは全部置いてきましたよ。ガスコンロはあるけどヤカンがないからお湯を沸かすことさえできない。

こういう状況なのに、またさらに新しい本買ってるからね俺。バカじゃないの俺。

てな感じの生活を二ヶ月ほど続けて、退去期限までになんとか引っ越し作業を完遂させました。
新居での生活はもう慣れたけど、前の部屋にはもう行くことがない&まもなく取り壊されるって思うと、わりと強めの喪失感。まあ長く住んでたからねえ。他の住人は早めに出ていってしまってもう誰もいないから、建物の最期を俺が看取ってやるというのも筋っちゃあ筋か。

まあ。
そんな感じで過ごしております。

アニメの話

ええいっ、月イチ更新さえままならぬ。なので、二年越しに溜めてたアニメ感想のメモ書きをサルベージして、適度に清書してドドンと。

***

魔王城でおやすみ
原作は未読。アニメが始まるに当たって、どんな漫画か概要を入れてみたら「そんなワンシチュエーションで大丈夫か?連載保つの?」と思ったもんだけど。
保ったねえ。
それにしてもスヤリス姫は何歳の設定なんだろう? 普段のちまっとした状態だと小学生でもおかしくないが、やる気を出して“仕事が出来る女”モードになったらパンプスを履いたふくらはぎがめちゃくちゃエロかった。
あと、作家さんのペンネームはよく考えようというお話。だって原作者さん「熊之股鍵次」ですよ? 発音したら「くまのまた・かぎじ」ですよ。どんだけ獣臭が好きなんだって感じじゃないですか。

『100万の命の上に俺は立っている』
異世界召喚ものかと思っていたら、自分や他人の命をチップにして勝敗を争うデスゲームものだった。
面白かった。けど、大事な第一話をいらすとやの素材を使った「わけあり版」で放送したり、最終回の後に嘘情報多めの第二期告知をしたりと、本編以外のところが微妙だったなあ。そしてそんな微妙な点を反省したからか、第二期はごく普通に展開。そんなものだよね。

『魔女の旅々』
面白かった。主人公が思ってたよりも能動的なキャラで、お話を積極的にかき回す役もこなしてたのは予想外。

『神達に拾われた男』
異世界転生で、チートというよりバリアフリー。物語から障害物がきれいに取り除かれている。Twitterでは「幼児向けの異世チ」という感想も見かけた。むべなるかな。
そして第二期でもきっちりバリアフリー

『くまクマ熊ベアー』
これも異世界チートだけど、上記の『達男』よりは楽しめた。ただ、主人公の立ち位置(?)がよく分からなかったなあ。現実世界で死亡して転生したとかではなくて、VRゲームの延長みたいな導入だったはず。主人公の意識的にはネトゲに潜りっぱなしって感じなんだろか?
第二期も始まったけど、特に主人公や状況の説明もなくヌルッと物語に入っていったので、リアルの主人公がどういう状況なのかはわからないまま。……大丈夫なのか?

『アクダマドライブ』
近未来的ピカレスク。先が読めない展開で引き込まれた。決着についてはいろいろ予想したんだけど、その予想を超えてかなりビターな終わり方だったのも好み。

『戦翼のシグルドリーヴァ』
第一話を見た時点で思ったのは「……『ゆゆゆ』と同じ匂いがする」だった。その第一印象は、結局間違ってなかった。
物語の大仕掛けも、明かされた時は「おお!そう来たか!」て唸らされたんだけど、そこがピークだった。ラスボスとか、最後にもう一捻り欲しかったかなあ。

『アサルトリリィ BOUQUET』 
こちらもかなり『ゆゆゆ』だなと思ったんだけど、終わってみたらそれほど鬱でもなかったなあ。全体的にコメディよりの路線を貫いてくれたからか。
興味深かったのは、一番のアクションシーンをラスボス前に持ってきて、ラスボスはむしろインパクト後のフォロースルー気味に片付けたところ。フォロースルーといってもおざなりに流すのではなく、最終回のテンションを丁寧に静めて綺麗にエピローグへ繋げるため。このへんの匙加減はちょっと美しかった。

無能なナナ
異能力バトルものかと思ったら、異能力vs無能力だった。しかも推理や駆け引きの心理戦込み。面白かった。

『いわかける! ─Sport Climbing Girls』
女子高生の部活もの。
面白かった。元ゲーマーのパズルゲー全国一位(ゼンイチ)で対人能力に少々難ありという主人公のキャラが立ってたし。ただ、「ゲームを始める前はバレエで才能発揮してた」って後出しで出てきた時は「それはさすがに盛りすぎやろ」ってなったw

『体操ザムライ』
放送前に特番があって、それを見た感じではかなり真面目に体操をアニメにするのかなーと思ったんだけど。
実際に始まってみると、「引退を撤回したベテラン選手の復帰劇」は早々に物語の主軸から外れ、重心が「サムライの娘とサムライの弟子」にかかっていったのは予想外。
いや事前の予想では、古傷だらけでフィジカルも衰えた身体を丁寧にケアして全盛期のコンディションを取り戻す、みたいな展開を期待してたので。実際にはそのへんはするっとスルーというか、復帰するのは決定事項だからいちいち細かくやる必要はないよね?という感じ。ああー、そういうレベルのお話だったのねって。
てなわけで、予想してたのとはだいぶ違う味ではあったけど、まあおおむね楽しめました。体操のシーンはちゃんとしてたし。

安達としまむら
これも、事前の予想とは全然違う内容で意表を突かれたなあ。もっとこう、普通の百合でよかったんですよ。

『まえせつ!』
“まえせつ”というから、舞台上で本番前の前説を勤める芸人の話かと思ったら、前説全然しなかった。肩透かし。
この後に『てっぺん!!!』て女性芸人アニメも始まって。『まえせつ!』と何か関係あるのかと思ったら全然関係なかった。なんやねん。

『おちこぼれフルーツタルト』
売れないアイドルのお話ってくらいの前情報しか入れてなかったので、見てみたらのっけからかなりのシモネタエロネタ全開でちょっとビビった。おっかねえ。

『裏世界ピクニック』
これは俺にしては珍しく、原作の方を先に既読。しかし第三巻か四巻のあたりで妙に話が大きくなってきたのがちょっと微妙に感じたので、以降の巻は一時ペンディング中。いやこっちとしては主人公二人のアレやコレやを見ていたかっただけで、裏世界がどうこう言われてもちょっとなーみたいな。
そういうわけなので、このアニメ版では話が大きくなりかけたところで終了したのがちょうどいい感じ。二期はなくてもいいや(ヒデエ

『装甲娘戦機』
そもそもの元ネタである『ダンボール戦機』も、ゲームアプリの『ミゼレムクライシス』も未履修。
とはいえ、そういう元ネタとか知らなくても充分面白かった。パラレルワールドものとして面白い小ネタもあったし。

『禍つヴァールハイト ―ZUERST―』
ゲームアプリ原作のアニメ化。剣と魔法でモンスターと戦う話かと思ったら、剣と銃と魔法で人間同士が戦う話だった。しかも、アレがアレしてアレするというなかなかエグい設定で。
主人公二人の関係性もエグかったなあ。面白かったけどね。

『オルタンシア・サーガ』
ゲームアプリ原作の王道ファンタジー
主人公のCVが細谷さんで、主人公の後ろ楯となる叔父がCV津田さん。そしたらなぜか『ゴールデンカムイ』がフラッシュバックして「谷垣ニシパの後ろ楯が尾形……?」て思い込みがインプリントされてしまい、アニメ見てる間ずっと、この叔父さん絶対黒幕か中ボスじゃん!て終盤まで疑ってた。結局叔父さんは黒幕でも中ボスでもなかったんですけどね。
でも最終回の最後の最後でなんかとんでもないネタがブッ込まれてたんだけど。アレは続きが気になるなあ。

『キングスレイド 意志を継ぐものたち』
これもゲームアプリ原作で王道もの。
アニメ本編はまあ普通でこんなものかな、という感じ。ただ、差し込まれるCMが原作アプリ開発元のVESPA関連のものばかりなのが面白かった。原作アプリのCMだけでも三種類くらい連続で流れるし。アニメ版のCMも、なぜかアニメ本編の映像を流用して全然違うセリフを当てた雑な作りだしw
特にアニメ版CMの第二弾がめちゃくちゃ面白かった。
本編では「主人公が話しかけた村人が実はアンデッドで、主人公の仲間がそのアンデッドを倒す」というシーンなんだけど、この仲間のアクションが「え?お前さっき主人公の後ろにいたよね?なのにアンデッドに飛び蹴りかます方角がおかしくない?そして飛び蹴りした直後に主人公の背後に戻ってるのもどういう事?」てデタラメな動線でひと笑いw
そしてCMではこのシーンに、
「あの人、お笑い芸人の人じゃね?」
「ホントだ、サインもらおう」
「どーもー!アンデッドでーす!」
みたいなクソコントを当てててもう最高に面白かったw

『スケートリーディング☆スターズ』
そもそも“スケートリーディング”って何?という状態で第一話を視聴したら、「……これ『KING OF PRISM』実写版だな」と理解できた。
いや『KING OF PRISM』も『スケートリーディング』も両方アニメだよ!ってお思いになるでしょうが、『KING OF PRISM』を実写版向けにチューニングすると『スケリ』になるんですよ。不思議でしょ?

『IDOLY PRIDE』
『SELECTION PROJECT』
これだけ時間が経っちゃうと、どっちがどっちだったか記憶がホント曖昧w お話の骨格も似てるし、主人公に仕込まれたギミックも同じだし。こういうのも収斂進化って言うのかな。

『2.43 清陰高校男子バレー部』
ほとんど情報のない状態で第一話を見たら、のっけから地方の空気感というか閉塞感が全開で息が詰まりそうになったんだけど、なんとかそこを乗り越えて見続けたらあとは普通だった。
あと印象に残ってるのは主題歌。『麻痺』はホント凄い格好よかった。

『プレイタの傷』
GoHands制作のイケメン×異能力バトル。ていうかもうGoHandsのイケメンアニメは何見ても一緒にみえる。俺の年齢のせいかもしれないが。

『SK∞ エスケーエイト』
放送前の番宣CMとか第一話を見た感じでは、沖縄のカラッとした空気感をうまく表現してて、これならBL感を押し出してきたとしても軽い感じで視聴できるかな?と期待。
しかし、CV子安さんの“愛の闘牛士(マタドール)”が本格参戦と同時に大嵐を連れてきて、物語の湿度が一気に不快指数超えでもうジットジトのびっしょびしょ。恐るべし子安。
そんな状況からなんとか綺麗な大団円を迎えたわけで。第二期があるみたいだけど、まあ期待してても大丈夫かな。

『さんかく窓の外側は夜』
『pet』とかもそう感じたんだけど、「他人の頭の中を好き勝手に引っ掻き回すお話」はなんでこんなにおっかなくて魅力的なんだろう。歌じゃない方の『パプリカ』とか。古いところじゃ『解体屋外伝』も妙に怖かったっけなあ。
そして。
こんなに滅茶苦茶怖くて人が容易く壊されるお話なのに、あんなに綺麗な大団円を迎えるだなんて。ご都合主義とか力業って思うより先にホッとして、多幸感に包まれた。正直、メインキャラクターの一人ふたりはご退場するのを覚悟してたから。これは良作。

『シキザクラ』
ご当地もの×変身ヒーロー×鬼退治。
事前の情報を全く入れない状態での視聴だったので、ふんだんに差し込まれる名古屋愛の強さとインディーズ感あふれる作りには少し戸惑ったものの、定番ながら真っ当に王道の物語には好感。こういうのでいいんだよ、こういうので。

最果てのパラディン
原作の題名だけ知ってる状態での視聴。
転生ものだけど、レベルやパラメータといった数値表現などJRPG的な要素は限りなく薄くしつつ、一方でジョブやクラスみたいな概念はきっちり設定している感じで、そのへんが同業他社との差別化ですかね。海外のファンタジー作品寄りというか。まあ海外ファンタジーといっても俺も『ヴァルデマール年代記』くらいしかまともに読んだことないんで、それと比べるしかないんですけど。
序盤、主人公の幼少期から旅立ちまでをすごい丁寧にやってて、さあ裸一貫ここからどういうお話になるのかなーと思ってたら、あれよあれよという間にパラディンになって仲間や領地まで手に入れたのでびっくりしたw いや、てっきりパラディンて最終目標かと思ってたから。仇敵との長い戦いの末、その功績を称えられてパラディンと呼ばれるまでになりました、とかさ。
これからどうなるんだろう。定住して領地を栄えさせて、時々モンスター相手に無双とか? そのへん気になるから、第二期には期待しちゃうなあ。

『takt op. Destiny』
ゲームアプリの、前日譚でいいのかな?
キャラクター、アクション、背景と、とにかくビジュアル面が圧倒的に充実した仕上がりでお腹一杯。テーマ的にクラシック音楽へのアプローチもあるんだけど、ごめんなさい、そっち方面の素養は全くないのでスルーです。
美術のみならず、主人公やムジカート“運命”のポンコツキャラぶりもよかった。ポンコツ同士お互いで噛み合ったり周囲を振り回したり。

『先輩がうざい後輩の話』
原作未読で視聴。
第一話のラストが、もうこれが最終回のオチでいいんじゃないかなってシチュだったんで、えぇーこっから先どうすんのー?と思ったら、極めて迅速に二組目がセッティングされたんで笑ったw ですよね、でないと間が持ちませんよねえw
しかし、ひとつの部署で同時期に社内恋愛が複数進行してるってかなりレアな状況なのでは。実際にあったら「そんなバカな、マンガじゃあるまいし」て言われる奴。
え、そうでもないの?わりとよくあるの?

『やくならマグカップも』
これは一年で一期と二期済ませちゃった奴。
まず、地域振興が優先という事なのか、アニメはAパートのみでBパートはがっつり実写という作りにビビったw
実写パートが必ずあるアニメというと中国製作系を思い付くけど、それでも三十分の枠で10分とか5分だったような。半々てのは思いきってるよなあ。なのでむしろアニメ本編より実写パートの方が印象強かったりw
お話としては陶芸初心者が一から始める感じだったので、陶芸の基礎を丁寧に教えていくのかなーと期待してたんだけど、そのへんはサッとすっ飛ばして陶芸女子四人の日常がメインに。デスヨネー。いや陶芸もちゃんと真剣にやってますけどね。
あと思ったのは、主人公たち四名の髪色やキャラがそのままプリキュアに使えそうだな、て事。ピンクの主人公、オレンジの幼馴染み、青のクール系先輩、黄色の天才肌メガネ。いっそ多治見市発で『てらコッタ!プリキュア』とか有りなのでは(無い)

『闘神機ジーズフレーム』
これ、初出し情報が「来週から放送します!」て内容で無茶苦茶ビビった奴。漫画雑誌の代原かよ!ってw
んで蓋を開けてみたら中国製作のアニメで、たぶん、いろいろ紆余曲折があった挙げ句に来週放送!てなったのかなあ、という。
内容的には、ははあ『機動戦艦ナデシコ』にインスパイアされたんですね?という感じ。まあそのへんの古さはともかく、2クールの『ナデシコ』に対し『ジーズ』は1クールなのでだいぶ尺不足。話の進行がタイトというか遊びがなくて、必要な話数だけで編集したダイジェスト版みたいだった。実際そうなのかもしれない。

『MUTEKING THE Dancing HERO』も尺不足を感じたなあ。
そもそも、なんで令和に『ムテキング』をリブート?と思っちゃうし。元々の『とんでも戦士』もよく知らない、見たことがあったかなーぐらいの状態で視聴。
とりあえず感想としては「なんかいろいろやりたかったのは伝わったけど、やりたかった事がちゃんと出来てたとは言いがたい」ってところ。てか、たぶん本当なら一年4クールぐらいの長丁場でやるべき物語を1クールに圧縮してて、そのせいであちこちアンバランスになったのかなあと。なんせメインの登場人物が多すぎて、それぞれの出番を作るだけで尺を使いきってる感じ。ステキングとか何のためにいたのか分かんねえし。本当はもっと重要な役回りだったと思うんだけど。
バトルの要素を殴る蹴るのアクションからダンスバトルに変えた部分も、興味深くはあったけど、もうちょっと作り込んでほしかった。なんかムテキングが踊って、敵にダメージ入って、はい勝利!て言われてもピンと来なくて。
でも、アイダさんはよかったと思う。

『海賊王女』
第一話を見た感想が「ベリーハードモードで始まる『明日のナージャ』かな?」だったんだけど、話が進むごとに伝奇冒険浪漫みが増していって、最終的には『ナディア』になってました。そんな感じ。ラストバトルであの潜水艦が空飛んでたら完璧に『ナディア』だった。
しかし『ナージャ』にしろ『ナディア』にしろ世界を舞台にあちこち動き回るお話だったわけで、そのどちらを踏襲するにしろ1クールという尺は足りなさすぎた。おかげで、面白くなりそうな要素(主にキャラクター)がバッサバサと切り捨てられててああもったいない。残った主要キャラも、自身の役割を演じるのが精一杯で、その魅力を充分に発揮できてたとは言えないし。
絵は綺麗だったし、お話も面白そうだったんだけどねえ。せめて2クールあれば。そう思わずにはいられない。主人公たちがタイトルに反して海賊行為をまったく行わなかったのも、尺が足りなかったからですよね?

『サクガン』
これもねえ。
前情報的に『デカダンス』系の作品かな?てちょっと期待値(ハードル)上げちゃって、で第一話が地下!ロボ!掘削!カイジュウ!バトル!と来て、うっひょーぅ大好物ばっかりだあ!て飛び付いたんだけど。
これが食べ進めてくうちに、どうも味付けが独特でちょっとクセが気になってくるし、咀嚼してたら噛んでも噛んでも噛み切れない繊維質がいつまでも口の中に残っちゃって、これ飲み込めないしいつ口から出そうかな?って悩んじゃう感じで。
それで「俺たちの戦いはこれからだ!」ENDでしょ? 二期があればいいんだけど、どうも決定してないっぽいし。もういろいろ残念だ。

『白い砂のアクアトープ』
確か『転スラ』あたりを見ていた時に「これって要するに『スカッとジャパン』なのでは?」と気づいてしまい、以来、最近流行ってるアニメや漫画に対して“スカッと”要素を感じるとそれを妙に意識してしまうようになってしまって。
そういう意味で『アクアトープ』は、お仕事系スカッとアニメだった。いやそれが悪いというわけじゃないけど。ないんですけどね。
沖縄が舞台で、第一話の冒頭からキジムナーが登場したし、がまがま水族館の“奇跡体験”もあったし、てっきりユタやセヂ、御嶽(うたき)を絡めたそっち系のお話になるのかなあと思ってたもんで。
で、話が進んで「ああ、お仕事系がメインなんだ……」ってはっきりしてからもキジムナーと“奇跡体験”は定期的に登場するし。てか最後まで出てくるし。
超常現象スキーとしては、極めて現実的なお仕事アニメに混じる超自然要素をどう解釈すればいいのか、本当に困った。要するに『アクアトープ』におけるキジムナーは、物語の軸ではなくて単なる匂わせ(フレーバー)でしかなかったって事なの? それはそれでちょっと悲しい。

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一度に大量すぎたか? 今日はこんなところで。

ニチアサの話

このブログはスマホで書いてるんだけど、世代的に文字入力はキーボード派でフリック入力は苦手。という事で長文を書く時は外付けのキーボードを使ってて。
今回、そろそろ久しぶりに更新するかぁと思って折り畳み式の外付けキーボードを広げたら、うんともすんとも言いやしない。完全にバッテリー切れで充電するのも忘れてた。Bluetooth接続も外れてたし。まあ『セブスト』終わっちゃったし、そんなもんだよ。
とはいえ、そんな開店休業状態でもちらちら覗きに来てくれるお客さんがいらっしゃるのが少々不思議。『セブスト』以外の何かを期待してるんだろうか。となるとさすがに月イチ更新はまずいかな。なんとかしないとなあ。

それはそれとして。
ここ二年ばかりのニチアサ感想をまとめてドドン。

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『トロキュア』
ひと言で言って「異色」、異端のプリキュアだった。たぶんプリキュアの皮を被ってただけで、中身は何か別種のキッズアニメだったんだろうな。
オープニングアニメが印象的だったなあ。敵も味方も一緒に歌い踊ってるワチャワチャ感が、シリーズの垣根を飛び越え『おジャ魔女』のあたりまで時間を巻き戻した感じで。
あと「異色」という点ではヌメリーさんも目が離せなかった。肌が紫色で口を開くと中が黄色という配色は、見ててなんかハラハラしちゃって。
最終回で主人公が犬のウンコ踏んでたけど、あれはきっと「人間なんてしょせん、御飯(ママ)喰って糞(ババ)をひり出す糞袋にすぎない」という意味を含ませた、食育がテーマとなる次のプリキュアへのバトンだったんだと思う。ところでこの「ママ喰ってババ」のフレーズ、原典は一休禅師だと思ってたんだけど、改めて確認してみたらなんかよく似た名言と混同してたっぽい。え、じゃあ誰の名言なの?

『シャリキュア』
『トロ』が切り開いて突き進んだ新しい航路から既定の航路に戻すという役割も担ってたと思うんだけど、それにしてはいろいろと詰めが甘かった印象。
個人的には、おいしーなタウンを睥睨するあの巨大な招き猫の扱いが気になった。
そもそもプリキュア的には、舞台となる街に特徴的なランドマークがあったらそこで重要なエピソードが絡んでくるのが定石で。高い建物とか湖ならバトルも映えるし。
だというのに『シャリ』ではあの招き猫をずーっと放置してて、それがすげえ違和感で。最終回を経た今なら放置してた理由もなんとなくわかるけど、でも途中でちょっとくらいは触れといてもよかったのでは?
あとマリちゃん。もう古参のファンしかわからないけど、ニチアサ的には忌み名じゃないですかローズマリーってw それに加えて、『シャリ』が始まったあたりのアニメで「主人公を教え導く先輩・指導者的立場のオネエキャラ」が劇中で命を落とすパターンが連続してて。『MUTEKING THE Dancing HERO』と『ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド』。
なのでマリちゃんにも何か不穏なものを感じて、でもプリキュア的に主要キャラが落命して退場はあり得ないから、となるとやはり闇堕ちしてラスボス化かなあとか。まあ結局、杞憂だったんですけどね。
ブラペも全体的に扱いが雑だったよなあ。だいたいブラックペッパーってネーミングが雑だし略し方も雑。そしてこのキャラも今にして思えば、次作に登場する男子プリキュアのための地ならし、パイロットフィッシュだったのかなあと。

『ひろキュア』
二十周年で原点回帰。しかし新機軸へのチャレンジも忘れない。その意気や良し。
でも、なんだろう、昨今のアニメで「“ヒーロー”をメインテーマに据えます!」ってされると、なんかちょっとこじらせたややこしい方向に行っちゃわないか不安。主役が途中でヒーローやめるとか言い出したりしない?
とりあえず今のところは順当な滑り出し。今後、男子キュアとか成人キュアがどんな感じに合流してくるのか、どう扱われるのか、そこに注目。

でもって『プリキュア』といえば『零號琴』。
まばゆく鋭く磨きあげられた美意識と、奇想に奇想を重ねた重層の物語をもって鳴る飛浩隆作品。そんな言葉(コトノハ)の大伽藍のど真ん中、真柱に『プリキュア』が据えられてるとか嘘でしょマジかって感じで。てか読み進めていけば『プリキュア』だけじゃなくあれもこれもそれも盛り込んで、結果超壮大な二次創作。こんなの許されるのか。

ついでに劇場版『プリキュアオールスターズF』。
この「F」の意味についていろいろ取りざたされてるけど、こんなもん決まってるだろ『ガッチャマンF』のFだよ。ファイターのF!

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『ゼンカイ』
もう記憶もだいぶ曖昧になってるんだけど、そんな状態でも『ゼンカイ』はほぼ完璧なスーパー戦隊だったと断言できる。物語もキャラもピカイチ。特にステイシー。あそこまでガッツリ物語の縦軸になるなんて。あとゾックスも凄かった。具現化系の念能力でも、「少女マンガに出てくるイケメン」をあのレベルで実体化させるの無理だよ?

『ドンブラ』
一番最初に「暴太郎戦隊」て単語を見た時「ぼうたろうせんたい」かと思って、『ナニワ金融道』の肉欲棒太郎が頭をよぎってヤバかった。
そのあと、どんな戦隊、どんなお話なのかって情報を読みながら「ははーん、この『ドンブラ』、たぶん戦隊の系統樹的に『アキバレンジャー』と同じ枝から生えてるな?」と予想したんだけど。
まさか『アキバ』より『ドンブラ』の方が太くて、下手したら幹を倒しかねないほどぶっとい枝に成長するとは。とにもかくにも、戦隊ものの約束事をほぼ全部チャラにしたところから組み直すとか、なんでそんな事しちゃったの?としか。
いや大きなお友達はいいよ。でも、ちびっこは『ドンブラ』が初めて触れる戦隊なんだよ? これが戦隊の源体験になっちゃうのはちょっとひどくない? 普通の戦隊じゃ満足できなくなってるかもよ?
あとネトフリかHuluで『ドンブラ』season2が始まったりはしないの?

『キンオー』
まだ始まってないからなんとも言えないけど、でもきっと『シャリ』と同じく、前作が逸脱した軌道を規定のコースに戻す役割の王道戦隊のはず。
でも、キャラの設定とか配置を見るに、なんか不穏なんだよなあ。やっぱあるんだろうなあ、どんでん返しとか大きな仕掛けが。

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『セイバー』
結局、最後までライダーに思えなかった。
でも例のツイートはめちゃくちゃ面白かった。ツイ主が公園にいたら子供たちが『セイバー』ごっこを始めて、子供二人が向かい合って「なぜだー、なぜだぁー」って叫びながらお互い剣で斬り合って。んで最後は二人同時に必殺技放って「うわぁー」って一緒に地面に倒れ込んでたっていうツイート。いっや解像度高っけえなぁ子供たちw もしかしたら創作かもしれんけど、面白いから良し。

『リバイス
始まった当初は面白く見れてたんだけど、ねえ。
個人の感想だけど、いろいろ引っ張りすぎだったと思う。
例えば牛島家。序盤で牛島家が怪しいよって言い出しておいて、その正体が明らかになるまでがけっこうかかって。いやそんなに時間かけたら牛島家への興味は薄れちゃうって。
ヒロミッチも、どうせ生きてるんだからさっさと戻ってきなさいよって思ったし。この引き伸ばし関連は大二が一番割りを食ってたよな。え、まだ兄弟ゲンカするの?とか、ここへ来てカゲロウ蒸し返すの?とか。
引っ張って良かったのは赤石長官ぐらいだったよ。赤石長官、引っ張って引っ張って噛(シガ)んで噛んで、まだ味がしたし。
あとは、誰でもライダーにすれば良しみたいなノリは、やっぱちょっと違うと思う。現場のノリとかライブ感みたいなものを脚本にフィードバックするのはいいけど、さすがに節度をわきまえないとねえ。スピンオフも多すぎ。

『ギーツ』
もう序盤の段階でデザグラの茶番感がすごかったので、ここへ来て「実はライダーリアリティショーでした」って言われても、「……でしょうね」ぐらいしか言葉が出てこない。
まあ今のライダーは世代とか年号とかメディア的にメタな視点を物語に組み込むのが好きみたいだから、リアリティショーって言い出してもそれほど違和感はない。けど、「ジャマトから世界を救う」っていうお題目が完全に嘘っぱちだった点は何かしらフォローが必要な気がする。一般人にもライダーにも被害者出てるんだし。
でもデザグラの運営とオーディエンスが未来人ってのは、なんかすんなり受け入れられたなあ。石ノ森作品にはタイムトラベルとか未来人よく出てくる印象あるからか。
しかし未来人が相手となると、物語の決着がどういう感じになるのか予想しづらいな。全部リセットして新しい世界線が生まれるのか、それとも伏線を綺麗に回収して終わりが始まりに繋がる円環の理になるのか。

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ああ目がかゆい。鼻もかゆい。

文庫の話

というか生存確認。
この年末年始は、二冊の短編集を読み継いで過ごして。
一冊目は『フォワード 未来を視る6つのSF』。
二冊目は『吸血鬼は夜恋をする』。
フォワード』は、科学技術の進歩がもたらす未来がテーマのアンソロジー。一方『吸血鬼』は、およそ五十年前に発刊されたアンソロジーの文庫化。温故知新。
フォワード』は六作品収録だけど、長めの中編ありピリッと締まった短編あり、テーマも様々で収録作の少なさを感じさせないほどバラエティ豊か。
『吸血鬼』は元々収録作は多いところに、今回の文庫化にあたって加えられた作品も多くて弾数は豊富。いずれもコンパクトにまとまったショートショートながら、いかんせんどの作品も執筆時期が半世紀以上前なので、作品の内容や訳文に古さを感じるのは否めない。「このオチ、別の小説で読んだことあるな?」的なのもあるし。が、いくつかの作品は舞台を現代にもってきても通じそうなのとこが興味深い。『世にも奇妙な』の原作に使えそう。

まあそもそも短編集は好きなんですけどね。ひとつの本(パッケージ)にいろんな味を詰め合わせってとこが。創元から出た海外SFアンソロジーも買いまくったし。
『スタートボタンを押してください』(ゲームSF傑作選)
『この地獄の片隅に』(パワードスーツSF傑作選)
『不死身の戦艦』(銀河連邦SF傑作選)
『創られた心』(AIロボットSF傑作選)
『黄金の人工太陽』(巨大宇宙SF傑作選)
最後の“巨大宇宙SF”て何やねんwと思われるかもしれませんが、要するに大風呂敷のスペースオペラ。頓狂な世界観と超便利なガジェット、くそデカい建造物&宇宙船、なんか奇天烈な強敵と、もっと奇天烈な主人公が最高に奇天烈な相棒をしたがえて宇宙狭しと繰り広げられる冒険譚。
そういう意味で『黄金』のトップバッター、『時空の一時的困惑』がメチャクチャ面白かった。なんか固そうな題名だからハードSF寄りなのかな?て先入観を軽やかに裏切って、『ダーティペア』に始まる純日本アニメ系SFの正統後継者的なバディものスペオペだった。ただし、キャラの言動や世界観は『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』+『宇宙パトロールルル子』的なハチャメチャw いやこれはぜひアニメ化すべき。ホール&オーツに誓って。

マンガの話

紀伊国屋山の初回アタックでは、『宝石商のメイド』第三巻をゲット。こちら、発売日が『セブスト』サ終の直前のうえそのころ熱出したりもしてたので買いそびれてて。
これと『瑠璃の宝石』読んでるんだから、おっ宝石好きなのか?とか思われるかもしれませんが、まったくそんな事はなくて。好きなのは「解説」なんですよ。宝石の事はあんまり知らないけど、その知らない事を分かりやすく解説してくれる、そういうのが好き。
『宝石商のメイド』は、ほぼ全ページ裁ち切りの大きなコマ割りで、細かいところまで精緻に描き込まれた絵も見どころ。

じゃあメイドが好きなのか?というと、やっぱりそんな事もなくて。でもメイドが主人公のマンガ、他にも買ってるなあ。『メイドさんは食べるだけ』。
英国のお屋敷に勤めるメイド、スズメが、日本で独り暮らししながらメイド服で街を散策していろんなものを食べる。だけのマンガ。なんだけど。
ずっと気になってる事があって。
第一話で、日本の空港に着いたスズメがお屋敷に電話すると、ご主人様から「屋敷が倒壊したのでしばらくそっちで暮らしてほしい」と言われてて。つまり、屋敷が倒壊したので一時帰国したんじゃないんですよ。何らかの目的があって日本を訪れたら、飛行機乗ってる間に屋敷が倒壊してて帰れなくなったという流れ。
そのスズメの目的がわからないんですよね、なんで日本を訪れたのか。これが劇中で全然描かれなくて。
何かを運ぶ、あるいは受けとる? いやそれは空輸で済む話。じゃあ何かメイド修行に来たとか? でもこれまでのお話ではあまりメイドらしい事してないんだよなあw(時おりそれっぽい所作は見せる)
だいたい、容姿はほぼ日本人(瞳は青い)で日本語も堪能とはいえ、スズメは元々英国暮らしで日本には詳しくない(稲穂を見て「これがお米?」とか言っちゃう)んだから、とりあえず英国へ帰国した方が独り暮らしも楽なのでは?
もういろいろ考えすぎて、そもそもお屋敷は本当に倒壊してるのか?スズメを日本で独り暮らしさせるためにご主人様が嘘をついてるのでは?てところまで思考が迷走中。
まあ、スズメが可愛いからそのへんはどうでもいいか。
あと銀杏のお話の時、スズメが「落ちてる銀杏を拾いに行きましょう!」て言い出さなくて本当に良かったw

そんでもって梅干しの話。
なんか「梅干しが売れません」てツイートに、“はちみつ漬け”とか“減塩”みたいな製品じゃなくて、白米に合うしょっぱ酸っぱい梅干しを作れば?的なリプライが多くて。
俺も、まあそうだなと頷いたんですが。
いやちょっと待てよ、そもそも米の消費量って年々下がってなかったっけ? て事は、白米にベストマッチな梅干しを作ってもこの先消費量が上がる見込みは薄いのでは。
つまり梅干し業界に必要なのは「脱・白米」なのかもしれない。米よりパン、麺に合う梅干し。あるいは、ドライフルーツみたいにぱくぱく食べられる梅干し。スナック菓子とかジュースの開発。洗剤とか抗菌剤の原料とか。
いろいろ言ってるけど特にオチもなくこれで終わります。